召天者記念礼拝
コヘレトの言葉 1章

「コヘレトは言う。何という空しさ、何という空しさ、すべては空しい。」(1:2)

 知恵者コヘレトは、この書の中で「空しい(ヘベル)」という言葉を37回も用いています。ヘベルとは、幻想のようなもの、実体のないものという意味です。人が生きることは、蜃気楼や陽炎を追うようなものだ、と言うのです。
 この書はBC3世紀ぐらいに書かれたと考えられています。イスラエルを支配していたバビロニア帝国がペルシャ帝国によって滅ぼされ、新しい貨幣制度が生まれ貧富の差が拡大していった激動の時代です。皆、自分の目の前に残る物、移り変わることのない「生きる意味」を求めている中で、この書の言葉が読み聞かされていたのです。
 コヘレトは生きる空しさを記していますが、生きることを投げ出すことはしていません。空しさの中で次々と「次の生き方」を求めて歩みます。空しさの果てにこの世の底に立って上を見た時に、はじめてコヘレトは、自分が「太陽の下」と呼んできた世界が「神の下にある世界」であることを知りました。「神を畏れ、その戒めを守れ、これこそ人間の全て」という生きることのスタートラインを知ったのです。         

コメントは受け付けていません。

カテゴリーとタグ
2018年8月
« 7月    
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
ログイン
アクセス情報